研究分野、担当:テキスト分析、記号学
 研究分野はテキスト分析であるが、とくに現在、その方法論の開発に関心がある。テキスト分析への応用、宗教記号論への適用を考えている。
 テキスト分析、記号論は、固有の(しかし現在なお極めて流動的な)研究分野であるが、諸君には実質的な内容・知識より、その考え方・技術のほうが役立つことが多いと思われる。たとえていえば、文法学は、それ自体を学んで専門とする場合はまれであるが、実用的な作文や読解の道具として利用する人は多いだろう。テキスト分析、記号論においても、まず後者の側面、つまり、諸君の研究への適用に注意してほしい。本講が、研究者として立つ諸君の旅先で懐中にあって、ささやかな<知恵の言葉>となればと、願う。

テキスト:適宜指示する。

参考書:当初は、内外の記号学・認知科学関係の辞書・事典を図書館で利用することを勧める。

内容:以下の項目を取り上げる予定。
   諸君の関心・研究への適用に応じ、取り上げ方、力点を調整する。
1.体系
2.構造
3.共時性
4.範疇(カテゴリー)
5.辞書(レキシコン)
6.テキスト性
7.物語(ナラティブ、ストーリー、シナリオ)
8.脈絡(コンテキスト)
9.多声性
10.適用1(分析)
11.適用2(構成)
12.適用3(再構成)

評価基準:授業貢献:提出物 = 5:5 程度。

授業方法:講義形式。適宜、演習ないし実習を加える。